新型コロナ対策

看護師出身の医療・福祉向け経営コンサルタントの(株)NSコンサルタンツが運営するブログです。日総研出版より看護関係の執筆多数あります。 本来は看護を中心とした業務改善の専門家ですが、(株)ホギメディカル出身ですので感染対策についても得意な指導分野です。顧客からの質問も多いのでブログを書くことにしました。私見が多くなりますが、よろしくお願いします。

    2020年は主に新型コロナ関連の対策等の情報をお伝えしていきます。 NSコンサルタンツのHPは以下となります http://ns-consultants.co.jp/ YAHOOショップ開店しました。 https://store.shopping.yahoo.co.jp/ns-consultants/search.html FaceBookは以下となります。 https://www.facebook.com/toshifuminishina

    2021年01月

    陽性患者さんの問診等で追跡してみると、潜伏期間が概ね5日間くらいだと実感しています。診療ガイドでは最大14日間とされています。
    やっかいなのが潜伏期間中で発症2日前ぐらいからウイルスの拡散がはじまります。だから発症から7日間がクラスター対策のポイントとなります。また、発症しても無症状の人もいるからさらにやっかいなのが新型コロナです。
    私は毎日ダイエット目的で日記をアプリでつけています。また、行動履歴はGoogleカレンダーに登録しており、会社の事務所と共有しています。このため、いつの体温、体調、なぜか体重、体脂肪、何を食べたかを記録で残しています。ダイエット記録のついでに検温記録を付け足した状態です。
    普通多くの人は日記をつけていません。発熱を含めた体調管理表も書いていません。まして、いつ誰と会ったかの行動履歴についてはカレンダーアプリ活用者以外では存在しないと思います。
    しかしながら、仮に貴方がある日新型コロナ陽性となったら、最長2週間前までの行動履歴と体調情報のヒアリングがあります。これはクラスター班だけでなく、診療する医療機関でも大切な情報となります。日記が苦手な人が多いのはわかりますが、日々の体調記録と、行動履歴が感染拡大を防ぐ可能性があります。発熱症状がある場合は、体調記録を受診時に持参してもらえると大変ありがたいです。
    taichou_hyou

    新型コロナの診療手引きが更新されています。
    発熱外来(診療・検査医療機関)についての記述も追記されております。
    内容ご確認ください。

    新型コロナ診療手引き第4.1版 

    日々色々な地域から緊急事態宣言に追加要請をしているというニュースが出ています。
    緊急事態宣言を発令する基準は、分科会で示したレベル4であり、解除の目安はレベル2がルールです。部分制限が愚策だとするならば、短期的かつ集中的に全国的な緊急事態宣言が良いのでしょう。
    日本的対策や基準を色々聞いていると私は不安になります。医療の世界は経験学であり、その経験を踏まえて分析して対応する科学の力を使うべきです。布マスクを配る事が非科学的なのは説明不要だと無いと思いますが、飛沫感染や空気感染が疑われる状況である以上、飲食店の営業が危険であるのであれば科学的に実証した上でデリバリーに切り替えて下さい。とした方がわかりやすいです。
    どうしても会食が必要ならば、安全な換気システムで対流式で空気循環する仕組みの基準を示す必要があります。この性能以上の換気システムであれば感染リスクが大幅に低減しますというような基準です。
    またマスクの性能基準を定めて適合しないものは販売停止にすべきです。
    手洗いなどの手技は、給食業者がトレーニングで使う、手洗い結果をライトで照らして安全確認できる装置を用いたトレーニングをすべきでしょう。
    現代看護の祖といわれるナイチンゲールが持ち込んだのも換気を軸にした科学的な環境整備の理論です。科学を重視した対策を求めます。

    今朝通勤中に、ヤフーニュースを見ていたら、非常にわかりやすい記事がありました。

    専門家ではないが、現場で診療にあたっている医師からの率直な意見です。
    新型コロナのやっかいな潜伏期間の実情が反映されている良い記事です。
    是非参考にして下さい。

    「コロナ、お前すげーわ」現場医師が見た5つの ”新型コロナ、ここがすごい”(國松淳和) https://news.yahoo.co.jp/byline/kunimatsujunwa/20210112-00217206/

    2020年2月に発生した、ダイヤモンドプリンセス号の検証結果で、空気感染の兆候は発見されなかった。
    接触感染も疑われたが、最終的に飛沫感染が感染拡大の主な原因と結論づけられており、そうなんだろうと理解していた。
    しかしながら、昨今の病院で発生しているクラスター拡大の状況を内部の看護師達に話を聞いてみても、飛沫感染だけによるものとは考えにくい広がりを見せている。
    潜伏期間、無症状感染、飛沫感染による感染拡大リスクに加えて、空気感染の可能性を踏まえた対策が必要なのかもしれません。
    ちなみに、空気感染で代表的な病気は、水ぼうそうや、はしかです。飛沫感染では、1.5メートル程度の距離をとれば直接浴びないとされており、この考え方がソーシャルディスタンスの基本となり、マスクなしで、1.5メートル以内、15分が濃厚接触の定義です。一定量の汚染された飛沫を浴びると感染するというメカニズムです。
    空気感染がクラスター発生の原因だとすると換気が第一優先で、陰圧換気を行える空調管理を準備する必要性があります。陰圧換気といっても、掃除機で吸うような強制陰圧ではなく、イメージ的には、常に一定に空気が流れて、タバコの煙が外にゆっくり移動する程度の陰圧です。いずれにしても、空気感染の可能性が捨てきれない現状がありますから、それを踏まえた対策が必要なようです。

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