新型コロナ対策

看護師出身の医療・福祉向け経営コンサルタントの(株)NSコンサルタンツが運営するブログです。日総研出版より看護関係の執筆多数あります。 本来は看護を中心とした業務改善の専門家ですが、(株)ホギメディカル出身ですので感染対策についても得意な指導分野です。顧客からの質問も多いのでブログを書くことにしました。私見が多くなりますが、よろしくお願いします。

    2020年は主に新型コロナ関連の対策等の情報をお伝えしていきます。 NSコンサルタンツのHPは以下となります http://ns-consultants.co.jp/ YAHOOショップ開店しました。 https://store.shopping.yahoo.co.jp/ns-consultants/search.html FaceBookは以下となります。 https://www.facebook.com/toshifuminishina

    2021年06月

    ウガンダ選手団でワクチン2回接種した選手達から1人陽性患者が発生し、さらに2日後に1人の陽性者が発生したとニュースがありました。
    オリンピック委員会がすすめている措置が心配になっています。

    本来やるべき対応
    陰性証明のある人でも5日間は空港隣接の隔離施設で強制隔離し、PCR検査を実施し、陰性確認ができたら入国を前提にするべきです。
    しかし、空港隣接の強制隔離施設が存在していませんし、強制隔離できる法律も日本にはないです。
    バブルという安全地帯をつくり、そこに接種がない状態を作るというプランで進んでいますが、色々抜け道がある仕組みの運用は難しいように感じています。

    臨床で患者さんをみていると、潜伏期間からの陽性化は3日が多いです。6日以降の発症は見た事はないです。理想的には10日隔離ですが、実態にあわせると5日の強制隔離が良いです。
    また、隔離中にワクチン接種済みの人には抗体価検査を行うのが良いです。ワクチン未摂取の人にはワクチンをそこで打てば良いです。
    J&Jの1回のみで良いタイプのワクチンを海外扱いの運用で打てば良いように思います。
    J&Jのワクチンは国内未承認ですので1回ワクチンでいくなら調整は必要だと思います。

    私の妻は看護師ですが、保育園で3歳児までを見る保育士のアルバイトをしていますが、エッセンシャルワーカー枠に該当するとの事で、40代ですが、早々と接種券が届き6月20日に集団接種へ行ってきました。
    慣れない会場のため、予定より1時間近く早めに到着しても、一定の距離をとって待機できる場所があったようです。県立体育館のため、2階の観客席が接種前待機所になっていた。
    接種券さえ届けば効率良くワクチン接種は進むと思いますので、自治体の接種券配布に期待します。
    私の関連施設では、65歳以上で、接種券あり、かかりつけの患者様のワクチン接種を行なっています。64歳以下の方は大規模接種会場での対応をお願いしています。
    心配しているのが、12歳から18歳へのワクチン接種です。私達は小児科の専門医がいないので対応困難だと感じていますが、子供達のワクチン接種をどのように進めていくのか道筋がよくわからない状態です。学校での集団接種もない事はないでしょうが、副反応への対応が学校でできるのかが心配です。
    現在接種してる老人でも、300人に1人くらいの割合で血圧低下が発生しています。若い人はさらに反応が強いとの学会報告がありますので、学校で、緊急対応ができるのかを心配しています。安全に多くの人がワクチン接種できる事を期待しています。

    イギリスでは、デルタ型と言われるインド型に90%以上置き換わったそうです。
    ウィルスには優位性というものがあり、感染力が強いウィルスが蔓延すると全面的に置換が起こります。
    ワクチン接種を進めてきたイギリスですが、現在1万人/日のデルタ型が発生しています。
    イギリスは、取り急ぎワクチンの1回接種を全国民に進め、順次2回目に取り組んでいる最中ですから、ワクチン2回目が完了して落ち着く事を期待しています。
    ワクチンを2回打つのは、二次応答という現象で、抗体量を飛躍的に増やす効果ぎあります。
    イギリスに対して心配なのが、ワクチン1回目から2回目実施の期間がメーカー推奨よりも長い点です。期待する抗体量が保持出来る事を祈っています。

     一度コロナにかかったら、抗体が出来るから安心なんですよね?と医事科の職員から質問されたので解説しておきました。
    新型コロナに罹患した人は抗体を取得しますが、追跡調査で抗体量は30〜50u/mlとの事です。
    ちなみに、ファイザーのワクチンを2回接種して、3週間経過した状態での抗体量は2000u/mlとの事です。モデルナも2回接種で4週間経過で同等の薬効です。
     一般的な解釈では、抗体がしっかりある状態が250u/ml以上ですから、ファイザーやモデルナのワクチンを2回接種は非常に意義があります。
    まだよくわかってないのが、抗体量の持続期間で、どの程度の時間で、抗体量がどのくらい減少するかという点です。
     また、ワクチンは重症化を防ぐものであり、ワクチンを接種したから完全に感染を回避できるわけではないのです。ワクチンを打つ事で、罹患しても軽くかかる状態となる事に意味があります。
     新型コロナは、重症化すると回復しても後遺症により肺に深刻なダメージを受ける事が報告されており、その後遺症を私は恐れています。
    現状ではワクチン接種による集団免疫の構築が最良の選択肢ですので、ワクチン接種をしっかり広げて行きましょう。

    先週火曜日から私の所属する施設でも新型コロナワクチン接種をスタートしました。
    しかし困ったのが、厚生労働省から配られてきたタブレットで、VRSシステムといいます。
    まず初期設定の説明書が間違えてました。
    V-SYSのログインとパスワードで設定できるとあるが、何度いれても進まない。このため仕方なくコールセンターに電話すると、別にユーザー登録が必要との事。説明書には書いてないですよと話しながら、指示に従い設定。
    実際に登録してみるので教えて下さいといいながらスキャンにトライしましたが、見事なまでにスキャンが難しい。
    ティッシュの箱を上手く使うとスキャンがスムーズにできますよとの事。
    さらに、読みとっても、かなりの確率で漢字をうまくひろわないため、氏名に×の文字が混入します。
    難しい漢字は拾い切らないとの説明でした。
    接種券のバーコードを読み取る仕組みなのですが、面倒ですねと話しながら初回登録完了。
    当院では、医師が複数人で交代で対応にあたるため、スキャンのたびに問診した医師の氏名入力変更もあり、なんと間違いやすい仕組みなんだろうと驚いています。
    早く公費をやめて、保険診療に切り替えて欲しいものだと感じさせてくれる日々のスタートです。
    とはいえ、現状は集団免疫の構築が最優先ですので、頑張ってワクチンを打ちまくりたいと思います。
    対応としては、1番時間がかかるのが問診です。
    予診表の記載がない人もいますので、予診表確認に1人、接種券貼り付けに1人、予約表と本人確認に1人の受付3人体制で回しています。
    受付は人数多めで対応した方が良いですよ。
    皆さんの施設でもどんどんワクチンを打ちまくりましょう!

    このページのトップヘ