2020年2月に安倍首相が新型コロナを指定感染症に指定し、公費での対応を決めた。
同時に感染症分類は、2類相当とすると定められた。見直しがないままこの状態が続いている。
指定感染症は、公費負担のため、病名確定したら患者は自己負担なしで治療をうけられます。
管轄は保健所で、検査も、診察も、入院も保健所からの指示となります。仮に市中の医療機関で新型コロナを発見したら、保健所に届出が義務となります。医療機関にとって、指定感染症は書類が必須の面倒な事務仕事がついてきます。

また、感染症分類は、2類相当の区分に従うため、原則感染症病棟での完全隔離がルール上は必要となります。ホテル療養の話がでた時点で3類以下に区分変更すべきなのに、いまだ2類相当です。在宅隔離が許されるのは3類以下です。これが日本の感染対策の基本ルールです。半年以上経過して体制が何も変わってないのが残念です。ちなみに季節性インフルエンザは5類で、鳥インフルエンザが4類です。致死率が高いほど1類に近くなる分類となります。

市中の医療機関で対応するのであれば、指定感染症を外して、通常の保険診療とするべきですが、今は公費対応となっていますので、指定感染症医療機関のみでの対応となります。

感染症分類に関しては、4類か5類に定める形に早く移行して欲しいです。そうすれば、今のルールと現状対応のギャップは埋まります。

あとはクラスターを発生させないための、導線分離ツールの整備です。
私が所属する大田記念病院では、屋外検査ユニットを7月末に整備してインフルエンザ流行機に備えて訓練を積んでいます。

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