新型コロナ対策

看護師出身の医療・福祉向け経営コンサルタントの(株)NSコンサルタンツが運営するブログです。日総研出版より看護関係の執筆多数あります。 本来は看護を中心とした業務改善の専門家ですが、(株)ホギメディカル出身ですので感染対策についても得意な指導分野です。顧客からの質問も多いのでブログを書くことにしました。私見が多くなりますが、よろしくお願いします。

    2020年は主に新型コロナ関連の対策等の情報をお伝えしていきます。 NSコンサルタンツのHPは以下となります http://ns-consultants.co.jp/ YAHOOショップ開店しました。 https://store.shopping.yahoo.co.jp/ns-consultants/search.html FaceBookは以下となります。 https://www.facebook.com/toshifuminishina

    タグ:マスク

    世の中の多くで、受付や、入り口付近で体温を測る、検温をしている事を見かけます。
    否定をするつもりはないのですが、この対応は過剰対応であると認識しています。

    顧客・利用者・患者側も、受付・店・診療側もいずれもサージカルマスクを着用している前提であるならば、感染リスクは極めて低い状態です。
    病院・診療所などで、発熱者を選別して、ワークフローを分ける目的での検温は賛成ですが、それ以外の目的での検温は必要ではありません。
    目的がないけれども、心配だから検温しますという行為は推奨すべき行為ではありません。
    そもそも発熱者を発見して、入店拒否をすることでトラブルになる方が心配です。

    濃厚接触の定義は、マスクをしていない状態で1M以内に15分以上、感染者と接触した状態の事です。
    マスク・マスクの関係ではこれに該当しません。

    新型コロナ 濃厚接触の定義について

    一部の医療機関で、3万円程度で自費によるPCR検査で陰性証明が受けられるような対応が始まっています。
    このPCR検査による陰性証明は、仕事のために海外渡航が必要な人等に対して、外国への入国時に必要とされる場合には有用であると思います。

    しかしながら、PCR検査は、検査した今の瞬間についての状態を結果として知らせるものです。検査した瞬間より後に罹患した場合は意味が無いものになってしまいます。
    PCR検査をどんどん行える体制はあれば何回でも気軽に受ければ良いのですが、検査を受けるために行列などの3蜜が発生しては意味がありません。無症状感染者をあぶりだすための検査を目指すのであればPCR検査でしょうが、臨床の現場では、抗原検査でウイルス拡散をしている人をすぐに発見できる体制が必要だと考えています。

    安心のためにPCR検査を無料で自由に受けられる体制は、日本の医療体制・検査体制では難しいと思います。私としては、仕事や、留学で海外渡航がどうしても必要な場合を除き、高額な費用をかけてまで自費でのPCRで陰性証明を欲しがる必要はないと思います。
    マスクの着用と、手洗いの励行でしっかり予防していきましょう。

    基本的に利用者・介護者がマスクを着けて、三蜜対策がしっかりできていれば良いのですが、介護の場合は、生活の場での支援が軸になりますので、実際に介護手技の見直しが必要になると思います。
    私の関与している介護施設では、マスクを外すシーンの代表として、入浴介助がありますが、その際は、正面に向かい合って対応する手技から、背面から保清を行う手技に見直しを行いました。
    浴槽への移乗に対して介助が必要な場合は、マスク着用が望ましいのですが、現実的にはふろ場の熱気では大変な場合が多いですから、マスクが難しい場合は無言での介助としています。

    食事時に対しては、机の間に間仕切りのパーテーションを設置して対応しています。
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    送迎などの移動の際は、車の窓を全開は厳しい場合がありますので、開けられる全部の窓を1/3程度開けて換気できる状態で走行しています。★ただし、雨の時は吹き込まない程度しか開けていません。

    困るのが、マスクを着用の継続が難しい利用者さんへの対応です。どうしてもマスク対応が困難な場合のみ、マウスシールドを使用してもらっています。

    レクリエーションで人気があり、対応に苦慮するのがカラオケです。
    カラオケを行う際は、3M以上離れた状態で実施するようにしています。
    また、大型の透明パーテーションを作成するのが難しかったので、パイプハンガーに透明なテーブルクロスを張り付けた簡易パーテーションをステージ側に設置して対応しています。
    パイプハンガーパーテーションなら、1000円のハンガー+1000円のテーブルクロスで対応できます。
    今手元に写真がないのですが、今度簡易移動式透明パーテーションの写真張り付けます。

    飛沫防止+接触感染防止対策の基本概念は、介護業界でも、飲食業界でも重要となります、ノロウイルス対策に準ずる形で正解ですので、基本は、ノロウイルス対策に準ずる形とし、それに飛沫感染対策を上乗せする形の対策をお願いしています。

    新型コロナは、誰でも感染リスクがあります。
    日本で盛んに励行しているのが三蜜対策ですが、トランプ大統領は選挙戦でもマスクなしの大規模集会をどんどん開催していましたし、TVの映像を見る限りでは三蜜対策には程遠いです。
    マスクを着けている姿がほとんど映像に流れてこないので、新型コロナに対してはかなり無防備な状態だったんだろうと思います。

    誰でも新型コロナに罹患する可能性はあります。ウイルスには、色も臭いないですから、よけることもできません。わかっているのは、飛沫感染、接触感染を起こすという事です。
    だからこそ、人との接触には距離を取ろうという三蜜対策が励行されています。

    大統領や、総理大臣も人ですから、誰でも新型コロナには感染するリスクはあります。
    感染したことが悪いのではないのです。きちんと隔離して治療すれば良いのです。

    影響力のある立場の人が、「新型コロナは、インフルエンザの様なものでたいしたことはない。」という意見を発信し、なおかつ罹患したという事が残念だと思います。
    とはいえ、この新型コロナを克服したイギリスのジョンソン首相のように、新型コロナ対策のオピニオンリーダーになるかもしれませんので、その面には期待しています。
    罹患した皆様の早期の回復を祈念します。

    基本的な汚染エリアの清掃の方法についてはノロウイルス対策に準じます。
    兵庫県のノロウイルス対策資料がよくまとまっていますから、それを紹介しています。

    嘔吐物、排泄物の処理方法

    基本的には次亜塩素酸ナトリウム溶液を用いる消毒が最も効果的です。
    ただし、次亜塩素酸ナトリウムは腐食製が強いので、金属類に関しては、アルコールでの清掃となります。
    アルコールは濃度70%前後
    次亜塩素酸ナトリウムは、0.02%溶液が基本で、汚染物に対して直接使用する場合や汚染度の高い場所は、0.1%の希釈溶液となります。

    なお、次亜塩素酸ナトリウムを空中散布する行為は、安全性が確認されてないためやめてください。

    個人防護具の着脱方法については、こちらのLINKを参考にされたら良いと思います。
    PPE(個人防護具)の着脱について


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